仕事中に眠いときの業務効率回復法

仮眠のすすめ

集中して仕事をしたくても、どうしても眠くなってしまう時があります。集中しなくてはならない場面なのに眠気が湧いてきてしまう理由は、一体どのようなものなのでしょうか。不意に睡魔が襲ってくる原因やメカニズムについて、この記事では化学的な知見から紹介し、その眠気にどのように対処していくべきなのかを紹介します。

そもそも仕事中に眠くなる理由は

睡眠不足

まず、睡眠不足が原因で仕事中の眠気を感じてしまうことがあります。睡眠時間が純粋に不足していたり、睡眠の質が低下することで脳が疲労した状態が持続してしまい、日中に眠気に耐えられなくなってしまうことがあるのです。しっかりと睡眠時間を確保しているつもりなのに疲れが抜けていないと感じるのであれば、睡眠時無呼吸症候群のように睡眠の質を悪化させる別の疾患が隠れていて、それが原因で睡眠が浅く、不十分なものになっているのかもしれません。日中の眠気の原因は、時間的あるいは質的に睡眠が不足していることのシグナルかもしれないのです。

ストレス

ストレスもまた、睡眠の質を悪化させてしまう要因になり、身体から疲れが取れる良質な睡眠を妨げ、日中の眠気を呼び起こします。ストレスを感じている時、ヒトの身体では交感神経という神経が興奮した状態になります。交感神経とはヒトの身体を臨戦態勢にするものですので、これが興奮している状態は睡眠とは逆の向きに身体のスイッチが入っている状態なのだと言えます。つまり、日常的にストレスを感じている状態では睡眠モードに身体が切り替わってくれず、臨戦態勢のまま眠るので睡眠の質を低下させます。十分に深く眠れていないので、寝不足を感じた身体は日中に眠気を感じてしまうのです。

血糖値の上昇

ヒトは低血糖によって脳がエネルギー不足に陥り、その結果意識が遠のいたり、眠気を感じることがあります。だからといって、急激に糖質を補給して血糖値を急激に上げる、という行動が眠気を払うどころか、眠気を増強させてしまう原因になることもあるのです。ヒトの身体にはインスリンというホルモンが存在し、細胞に糖を取り込む手助けをします。血糖値が上がると分泌されるこのインスリンは、急激な血糖上昇があると大量に分泌されることとなり、糖を細胞に取り込ませ血糖値を急激に下げます。甘い飲み物を飲んだり、お菓子を食べて高血糖状態を作ったはずが、急激な低血糖状態を作ってしまうことになり、日中の眠気として身体に現れているのかもしれません。

仕事中に眠い時の対処法

カフェインをとる

カフェインは身体を活動的にさせる効果のある物質です。カフェインを摂取することによって細胞はエネルギーを作る方向にスイッチを入れ、脳も覚醒します。眠いときのカフェイン摂取には、眠気を払う効果が期待できるのです。ただし、細胞にエネルギーを作る方向にスイッチを入れるため、エネルギーの材料となる血糖は低下します。カフェインの効き目が解けるのと低血糖が重なって眠くなる可能性があるので、カフェインによる眠気覚まし効果は30分程度の非常に限定的なもの、と言わざるを得ません。

ガムを噛む

脳に血流を送る、という意味で顔の筋肉を動かすことは眠気を覚ますために非常に効果的です。特に顎を動かすことによって脳に血流を送る動脈を刺激し、脳血流を増やすことで脳の働きを改善させ、眠気を覚ます効果が期待できます。ガムの中には冷感成分が含まれているものもあるため、口の中の爽やかな刺激によって感覚を刺激し、目を覚まさせる作用も期待できるでしょう。

(眠気さましの)ツボを押す

手の中心にある労宮というツボは、血行促進やストレス解消に関わる、眠気を改善したい時に押したいツボのひとつとして知られています。握りこぶしを作った時に、中指と薬指の先が振れる掌の中心部が労宮であり、もう片方の手の親指で優しく押してあげると、疲れた手や身体のリフレッシュや眠気の改善が見込めます。他にも、目頭の内側で鼻骨の横には清明というツボがあり、ここを優しく押すことでも目の疲労を改善させたり、眠気を覚ます効果があるのです。

身体を動かす

眠いのは身体が休むモードに切り替わっているために起こっている、と考えられるため、身体を活動モードに切り替えれば眠気は改善することが出来ます。少し肩や首を回したり、ちょっと歩き回ってみるなど簡単な運動をすることで身体の血行を良くして、身体を活動モードに切り替えるのです。血行を改善することによって脳血流も改善するため、脳の活動も活発になります。仕事の効率アップも見込めるでしょう。

テレワーク中や会議中に特に眠くなる原因と対策

テレワークや会議中、緊張しているはずなのに何だか眠気を感じてしまう、ということはありませんか。そんなテレワーク中や会議中の眠気は、仕事をしている環境に問題があるかもしれません。実は、空気に含まれる二酸化炭素の濃度が高まることによって、眠気が湧いてくる原因になっているかもしれないのです。密閉した空間で根を詰めていたり、ひとりしかいないからと換気をせず部屋に缶詰になっていると、知らず知らずのうちに自分の呼気に含まれる二酸化炭素が充満し、酸欠のような状態になってしまいます。

この職場の空気を健康なものに保つ必要性は、法律でも使用者側の義務として知られています。事務所衛生基準規則でも、事務所には換気設備を用意して適切に二酸化炭素濃度をチェックし、一定濃度以上にならないように換気などをすべし、と定めてあります。二酸化炭素量をチェックすることは健康に社員に働いて貰うために必要なことなのです。しかし、使用者が管理することの出来ないテレワークでは、気密性の高いマンションなどで仕事をしている場合、自分で二酸化炭素濃度が高まっていないかを調べるなど、環境整備をしなくてはなりません。二酸化炭素濃度チェッカーなどを使ってどの程度二酸化炭素が溜まっているのかを調べ、二酸化炭素が溜まっていなくても定期的な換気をすることが望ましいと言えます。

眠い時の対処の究極は仮眠

これまで紹介してきた対策は、眠いときに寝ないためのものでした。しかし、寝ないように頑張ることよりも、一度短い仮眠を取ることが最も眠気に対する対応として効果的だと言えるでしょう。例えば、テレワーク中であればベッドで15分程度仮眠したり、オフィスで働いている場合では休憩スペースで仮眠を取ることで眠気をスッキリさせることが出来ます。仮眠室や休憩スペースが無い場合には、近隣にあるネットカフェなどを活用して仮眠を取ってみると、スッキリとした思考で仕事に戻ることが出来るのではないでしょうか。



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